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【角底の底面の作り方】底面の基本と失敗しない展開図作成の絶対ルール

お店で買い物やイベントの際に何気なく手にしている紙袋。中に物を入れて持ち運ぶとき、その重さを一番下で健気に支えているのが「底(底面)」です。

普段、紙袋を上や前から見ているときにはあまり意識することがない部分ですが、紙袋をパッと開いて裏返してみると、そこには複雑かつ美しい折り加工の工夫が施されています。

実は、オリジナル紙袋の展開図を作成する際、デザイナーの方や発注担当の方がミスをしやすいポイントの一つが、この「底面の設計」です。

「デザインしたはずの会社ロゴやリサイクルマークが、組み立てたら消えてしまった」 「底幅が広すぎて、折り目が重なって袋にならなかった」

こうしたトラブルは、紙袋の底がどのように折られ、組み立てられているかという「構造の仕組み」を知ることで100%防ぐことができます。

今回は、業界団体である「日本角底製袋工業組合」が公開している標準的な折り方をベースに、紙袋の底面(底フラップ)に隠された計算式と、失敗しないデザイン作成のポイントをわかりやすく解説します。

目次

第1章:1枚の平らな紙が「立体」に。角底袋の底折り手順と構造の基本

手提げ袋や角底袋(角底紙袋)は、完成形を見ると四角い箱型の立体物になりますが、製造のスタート段階では1枚のフラットな紙(展開図)に過ぎません。

その平らな紙を折り、貼り合わせることで、私たちがよく知る立体的な「袋」へと姿を変えます。

紙袋の底面がどのように作られているのか、まずはその基本的な折り順を見ていきましょう。

紙袋の製袋(袋状にする加工)において、特に標準的な角底袋の折り方は、紙袋の業界団体である「日本角底製袋工業組合」の公式ウェブサイトなどでも構造図として詳しく紹介されています。

(出展:日本角底製袋工業組合 ホームページよりhttps://www.nittaiko.or.jp/publics/index/33/

段階を追って見る「底折り」のプロセス

  1. 胴体を筒状にする(背貼り): まず、長方形の紙の左右を中央で重ね合わせ、糊付けして大きな「筒(チューブ状)」を作ります。このとき、側面に「マチ(奥行き)」となる内側への折りスジを入れておきます。
  2. 底部分を観音開きにする(底開き): 筒状になった紙の下部を押し広げ、左右のマチ部分を内側へ三角状にパタンと押し込みながら、底面となるエリアを上下に観音開きのように開きます。この段階で、底面に菱形(ひしがた)や六角形のようなガイドラインが現れます。
  3. 上下のフラップを折り重ねる(底貼り): 開かれた底面の上側と下側から、底面になる部分(これらを「底フラップ」と呼びます)を中央に向かって折り倒します。先に片側のフラップを倒し、その上に糊を塗ってもう片方のフラップを重ね合わせることで、四角い底面がしっかりと密着・固定されます。

手作業で組み立てる場合も、工場で高速の製袋機を回す場合も、この「観音開きにして上下からフラップを重ねて貼る」という基本原理はまったく同じです。

この数段階の折り加工によって、平らだった紙に立体的な強度が生まれ、底ボール(底に敷く補強用の厚紙)と合わさることで、重い荷物もしっかり支えられる頑丈な構造が完成します。

第2章:絵柄やリサイクルマークが消える!?底フラップの「見える場所」と「隠れる場所」

底面の構造がわかったところで、次に注意したいのが「デザインデータ(絵柄)の配置」です。

紙袋の底面には、環境配慮を示す「紙マーク(リサイクルマーク)」や、WebサイトのURL、企業ロゴ、あるいはバーコードや識別用の管理記号などを印刷することがよくあります。

しかし、展開図上で「底面のスペースが空いているから、適当にこの辺に配置しておこう」と深く考えずにデータを配置してしまうと、組み上がったときに「印刷したはずのマークが半分隠れている」「文字が完全に消えてしまった」という思わぬ失敗を引き起こします。

重なり合う「底フラップ」の表と裏

第1章で解説した通り、底面は上下2枚の「底フラップ」が交差して重ね合わさることで作られます。 つまり、底面には必ず以下の2つの領域が存在します。

  • 表に出る部分(オモテ面): 最後に折り返され、完成した紙袋を裏から見たときに完全に見えている領域。
  • 隠れてしまう部分(ウラ面): 先に折り込まれ、上からもう一枚のフラップが被さることで完全に隠れてしまう領域。

展開図の段階では、底面エリア全体に印刷が載っているように見えても、実際に組み上げると下側になったフラップの印刷部分は、上から重ねられたフラップによって覆い隠されてしまいます。

「紙マーク」はどこに配置するのが正解か?

何も指定がない場合、てさげネットでは通常、底面に印刷する「紙マーク」やロゴなどは「袋の底の中心(左右・上下ともに中央となる位置)」に配置します。

底の中心位置であれば、上下のフラップが中央で重なり合った際、一番上にくるフラップの表面に綺麗に収まり、組み上がった後もしっかりとマーク全体が視認できるからです。

もし底面の中心から上下どちらかに大きくずれた位置にマークを配置してしまうと、折り重なる境界線に文字がかかってカットされたり、下側のフラップに潜り込んで見えなくなったりします。

「底面にもデザインを入れたい」という場合は、「どのフラップが最終的に一番上に来て、どこまでが外から見えている領域(有効表示エリア)なのか」を展開図上でしっかりと把握して配置することが極めて重要です。

第3章:なぜマチ幅ピッタリではダメなのか?底フラップ高さを「マチ幅の80%」にする理由

ここからは、さらに一歩踏み込んで、プロが展開図を設計する際の「寸法の計算ルール」について解説します。

紙袋の展開図を初めて作る方が、最も陥りやすい勘違いがあります。 それは、「マチ(奥行き)の幅が100mmの紙袋なら、底フラップの高さ(長さ)も100mmで作ればいいのでは?」という考え方です。

一見すると、マチの幅と底の幅は同じ立体構造なので、フラップの高さもマチ幅と同じ寸法にするのが自然なように思えます。しかし、実際に「マチ幅=底フラップ高さ」で展開図を作ってしまうと、製袋の現場で非常に困った問題が発生します。

マチ幅ピッタリで作ると「フチからはみ出る」リスク

もし、マチ幅100mmに対して、底フラップの高さもピッタリ100mmで作成した場合どうなるでしょうか。

底を折りたたんだ際、上下から倒れてくるフラップの先端は、ちょうど底面の反対側のフチ(紙袋の正面側の折り目)のギリギリ端っこに到達することになります。

しかし、紙という素材を機械や手作業で何千枚と折っていく工程において、「コンマ数ミリ〜1ミリ程度の折りのズレ」を完全にゼロにすることは物理的に不可能です。

もしほんの0.5ミリでも外側に折れ目がズレてしまった場合、底フラップの先端が底面のフチを飛び越えて、紙袋の正面(本体の表面)へと「ベロッ」とはみ出して巻き込んでしまいます。

正面から見たときに、底の紙の端切れが表面に見えてしまっている紙袋――これは商品として非常に不格好であり、到底プロの仕事とは言えません。

通常は「マチ幅の約80%」

この「はみ出しトラブル」を防止し、かつ底面を綺麗に貼り合わせるための業界の絶対的な計算ルールが、「底フラップの高さは、マチ幅の約80%にする」という法則です。

例えば、マチ(奥行き)が100mmの紙袋であれば、底フラップの高さは「約80mm」に設定します。

こうすることで、上下から折られてくるフラップ同士が中央付近で「80mm + 80mm = 160mm(対して底の全幅は100mm)」となり、中央の約60mm幅でしっかりと重なり合って強力に接着されます。

同時に、フラップの先端は底面のフチよりも手前20mmほどの位置で留まるため、万が一製袋時の折り目が1〜2ミリ程度前後にブレたとしても、底フラップが正面側へはみ出す心配は100%なくなります。

「マチの約80%」という寸法は、綺麗に貼り合わせるための「重なり代(しろ)」を確保しつつ、外側へのハミ出しを防ぐための、長年の紙袋製造の歴史から導き出された最も美しい安全設計なのです。

第4章:マチが太い袋では「正面幅の1/2未満」という構造上の限界も

基本ルールとして「底フラップの高さ=マチ幅の約80%」とお伝えしましたが、実はこれには例外となる重要なルールが存在します。

それが、「マチの幅が、正面の幅に対して非常に太い(広い)紙袋」を作成する場合です。

例えば、ケーキ箱やテイクアウトのお重、大型のギフトボックスなどを入れるために、マチを極端に広く設計した紙袋(横幅に比べて奥行きが広い袋)などがこれに該当します。

このような「マチ広バッグ」の展開図を作る際、何も考えずに「マチの80%」という計算だけを適用してしまうと、立体幾何学の限界を超えてしまい、「そもそも物理的に折りたたむことができない展開図」になってしまいます。

「正面幅の1/2未満」という第二の絶対法則

マチが太い紙袋を設計する際に、必ず守らなければならないもう一つの限界線。それが、「底フラップの高さは、正面幅の2分の1(1/2)未満に抑えなければならない」という法則です。

言葉だけではイメージしづらいかもしれませんので、具体的な数値でシミュレーションしてみましょう。

  • 紙袋のサイズ: 正面幅 300mm / マチ幅 220mm

このサイズの紙袋に対して、先ほどの「マチの80%」をそのまま適用してみます。 220mm(マチ)× 80% = 176mm(底フラップ高さ) となります。

では、この「高さ176mm」の底フラップを、上下からパタンと折り倒したらどうなるでしょうか?

右側の折り目と左側の折り目が途中でぶつかってしまい、どちらも折ろうとすると重なり合ってうまく折れません。(物理的に無理ですね)

フラップ同士が異常なほど深く重なり合ってしまうため、これでは機械で折ることも、手で綺麗に貼り合わせることも不可能です。

正しい寸法の導き出し方

このように「マチの80%」を計算した数値が、正面幅の1/2を超えてしまう場合は、「正面幅の1/2未満」という絶対ルールが優先されます。

上記の例(正面幅300mm)で言えば、正面幅の1/2は「150mm」です。 したがって、底フラップの高さは150mmよりも確実に小さくしなければなりません。

実際の現場では、紙の折り代の余裕や製袋時のスムーズさを考慮して、限界値である150mmギリギリではなく、余裕を持たせて「140mm程度」の高さで設計するのが正解となります。

  1. 基本は「マチ幅 × 80%」で計算する。
  2. その数値が「正面幅 ÷ 2」を超えていないかチェックする。
  3. もし超えていたら「正面幅 ÷ 2」よりも小さい数値(余裕を持たせたサイズ)に補正する。

この2段階のチェックを行うことで、どんな特殊な形状・寸法の紙袋であっても、破綻のない底面を設計することができます。

第5章:まとめ・自作テンプレートの落とし穴とてさげネットのサポート体制

一言で「紙袋の底を作る」と言っても、そこには単なるデザインの枠を超えた、立体の干渉を計算した「構造エンジニアリング(建築的な設計)」の知恵が詰まっていることをご理解いただけたのではないでしょうか。

社内のデザイナーの方や発注担当の方が、グラフィックソフト(Adobe Illustratorなど)を使ってゼロから自作で展開図を作ろうとすると、こうした「80%ルール」や「正面幅1/2の限界」を見落としてしまい、入稿後に「このデータでは製袋できません」「文字が消えてしまいます」と再作成になってしまう可能性があります。

遠回りをして無駄な時間やコストをかけてしまうのは、非常にもったいないことです。

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てさげネットでは、お客様のご希望のサイズ(幅・マチ・高さ)をお知らせいただければ、プロの知識に基づいて上記の計算をすべて正確に反映した「オリジナルサイズの専用展開図テンプレート(Illustrator、PDF)」を無料で作成してお渡ししております。

お客様自身で複雑な計算や回し込みの寸法を悩む必要は一切ありません。 私たちがご用意したテンプレートの上に、ロゴやイラストなどのデザインをレイアウトしていただくだけで、間違いのない入稿データが完成します。

紙袋の構造に関すること、底面のデザイン配置で迷われたことなど、疑問がありましたらどんな小さなことでも弊社のアドバイザーへお気軽にお問い合わせください。

「こんなサイズの紙袋は作れる?」「底面にロゴを入れたいけれど隠れない?」といったご質問にも、実直かつ丁寧にお答えさせていただきます。

皆様からのこだわりの詰まったご注文・ご相談を、心よりお待ちしております

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